ふるさと納税は、自治体へ寄附をすると、一定の上限まで寄附額のうち2,000円を超える部分が所得税・住民税から控除される制度です。
ふるさと納税の返礼品を見ていて、
「お米28,000円? Amazonで普通に買った方が安いじゃん」
と思ったことはありませんか?
または、先に高額のお金を支払うことになるので、損しているような気持ちになることはありませんか?
なぜふるさと納税は「お得」といわれるのか
今回は、年収300万円、独身・扶養なしの方が確定申告をせず『ワンストップ特例制度』を利用した場合を例に説明します。
年間の住民税を12万円と仮定し、ここで、28,000円のふるさと納税をします。
28,000円 − 自己負担2,000円 = 税金の控除額26,000円
年間住民税 120,000円
→ふるさと納税による控除 26,000円
→翌年度の住民税 約94,000円
というイメージです。
12か月で割れば、月約10,000円だった住民税が、月約7,800円程度になります。
お金の流れを見ると分かりやすい
ふるさと納税が分かりにくい理由の一つが、お金を払う時期と税金が安くなる時期が違うことです。
たとえば2026年中にふるさと納税をした場合、
| 2026年1月~12月 | 自治体へ寄附する |
| 2027年6月~2028年5月 | 給与から天引きされる住民税が少なくなる |
という流れになります。
会社員の住民税は、1月から12月の所得をもとに計算され、翌年6月から次の5月まで、給与から徴収されます。
つまり家計の感覚では、
「今年まとまったお金を先に出して、来年払う税金が少なくなる」
というイメージに近いです。

じゃあ「Amazonで買う方が安い」は間違い?
商品の値段だけ比較すれば、そのとおりです。
たとえば、
Amazonではお米10,000円
ふるさと納税では同程度のお米が28,000円 だったとします。
「同じお米ならAmazonの方が安い」と思いますよね。
でも、ふるさと納税の28,000円のうち、26,000円は後から税金の控除につながります。
ですから、
「28,000円払って10,000円のお米を買った」 と考えると割高ですが、
「自治体へ28,000円を寄附し、そのうち26,000円について税金の控除を受け、返礼品も受け取った」
と考えると、見え方が変わってきます。
返礼品を選ぶなら「還元率」もチェック
同じ金額をふるさと納税するなら、返礼品の内容も比較してみましょう。
ふるさと納税の返礼品は、自治体の調達価格を寄附額の3割以下とするルールがあります。
ただし、自治体の調達価格と、私たちが普段購入するときの販売価格は同じとは限りません。
同じ10,000円の寄附でも、
販売価格「2,000円程度の返礼品」と、「3,000円程度の返礼品」では、後者の方が家計上のお得感は大きくなります。
お米や日用品など普段から購入するものの中から、還元率の高い返礼品を選ぶと、家計の節約にもつながります。
ふるさと納税サイトなどで「還元率」として紹介されていることもあるので、返礼品を選ぶ際にチェックしてみてください。
ただし「いくらでも2,000円」ではありません
ふるさと納税には、収入や家族構成、社会保険料、生命保険料控除、住宅ローン控除などによって一人ひとり上限額があります。
上限を超えて寄附した部分まで、すべて税金が減るわけではありません。
たとえば上限28,000円の人が50,000円寄附しても、
「50,000円 − 2,000円=48,000円全部控除」とはならないので注意が必要です。
まずはその年の収入見込みをもとに、ふるさと納税サイトや自治体のシミュレーションで上限額を確認するのがおすすめです。
札幌市にも、源泉徴収票などの内容を入力してふるさと納税の目安額を確認できる住民税シミュレーションがあります。
まとめ:ふるさと納税は「買い物」ではありません
「Amazonで買った方が安いじゃん?」という疑問への答えは、
商品の価格だけ見ればAmazonの方が安い。でも、ふるさと納税はそもそも普通の買い物とは仕組みが違う
ということになります。
今年まだ、ふるさと納税をしていない方は、まず自分の上限額を確認してみてはいかがでしょうか。
関連記事:
ふるさと納税の上限額、シミュレーターだけで決めて大丈夫?より実態に近い金額を確認する方法(※後日公開予定)
本記事は2026年10月時点の制度に基づく一般的な情報です。個別の取扱いについては、専門家または関係機関へご確認ください。
※一部の図版は生成AIを使用して作成しています
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