「完成してから見せる」が当たり前だった
今の会社へ転職して間もない頃、上司からパワーポイントで資料を作るよう依頼されたことがありました。
当時の私は、「ちゃんとした資料を作らなければ」という気持ちが強く、一人で作業を続けていました。
情報を追加したり、レイアウトを整えたり、表現を見直したり。
少し手を加えると、また別の部分が気になってくる。
そんなことを繰り返しているうちに、一週間以上が経っていました。
すると上司から、「あの資料、どうなっている?」と声を掛けられました。
ようやく見せた資料は、枚数ばかりが増え、情報量も膨大。
頑張ったつもりでしたが、結局「何を伝えたい資料なのか」が分からないものになっていました。
上司からは「ここまでになる前に、一度相談してくれればよかったのに…」と言われました。
そのときA.Tは、「まだ完成していなかったから…」と思っていました。
でも今振り返ると、そもそも「完成」とは一体何だったのでしょうか。
「完璧」は存在しない
資料を作っていると、
「もう少し分かりやすくできるかも」「この表現の方がいいかもしれない」
そんなふうに、次々と気になるところが見つかります。
でも、それを繰り返していると、終わりが見えなくなります。
今だから思うのは、「完成」や「完璧」というものは、ぼんやりとしたイメージはあっても、実際には明確なゴールがあるわけではないということです。
だから、「完成したら見せよう」と思っている限り、その日はなかなかやってきません。
相談することも仕事の一部
以前の私は、「途中で相談する」ということに少し抵抗がありました。
考えがまとまっていない状態で見せるのは失礼。
もっと整理してから相談した方がいい。
そんな思い込みがあったのだと思います。
今思えば、「ちゃんとできる自分でいたい」という、変なプライドもあったのかもしれません。
でも、仕事は一人で完結するものばかりではありません。
方向性を確認したり、相手の考えを聞いたりしながら進めていくことも、仕事の一部です。
途中で相談したからといって、「まだできていない人」というわけではありません。
むしろ、お互いの認識を早めにすり合わせることで、大きな手戻りを防ぐことができます。
「完成」を目指すより「仕事を前へ進める」
今でも資料を作る機会はたくさんあります。
でも昔と違うのは、「完成」を目指して抱え込むことが少なくなったことです。
途中で確認してもらいながら、一緒に形にしていく。
そのほうが結果として、仕事は早く、そして良い方向へ進んでいくことを実感しています。
「完璧にしてから見せよう」
そう思っていてもその「完璧」を迎える日は、きっとやってきません。
皆さんも、「もう少し完成してから相談しよう」と、一人で抱え込んでいる仕事はありませんか。
もしかすると、その仕事を前へ進めるきっかけは、「完成」ではなく、「ちょっと相談してみること」なのかもしれません。
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